短編
□D・グレ番外編
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早く帰らないと師匠に怒られちゃう。
アレンは両手に荷物を抱えて宿の方へ走っていた。あまりにも急いでいたせいか曲がり角で人におもいっきりぶつかってしまい、反動で転びそうになってしまった。
「す、すみません!急いでいたもので」
ぶつかってしまったのは二十代ぐらいの東洋系の女性だった。
『いや、こっちも悪かった。ちょっと注意散漫になって…』
次の瞬間、アレンは自分が宙に浮くような錯覚を憶えた。
が、すぐに轟音が通りに響いた。
「な、なに…」
『やっぱりいやがったか…』
アレンはなぜか女性の腕の中にいた。しかも、塀の上に。
アレンの左眼が変化した。
「AKUMA…」
女性は腰から二丁の銃を取り出した。
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