ドラマチック

□淋しい夜
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「慣れない土地でお父さん1人だと大変だしね。社宅は日本にお父さんが戻るまで無理だからアパート借りてだいたい1年くらいかな?」

「1年も!?じゃ、アメリカ行く。英語なら中学で習ったし今からやれば日常会話くらい出来るよ」

「お父さんと相談したんだけど1年くらいで戻れるみたいだしそれならアメリカ連れて行くよりは日本で高校行った方が良いんじゃないかってなったの」

その後いくら一緒にアメリカに行くと私が言っても『娘の将来の為』と言ってアメリカ行きを許してはくれなかった。

結局、私が折れて日本の高校を受験することとなった。

春から通う西浦高校は指定制服・指定ジャージがない私服通学・他校制服通学可なので教科書と一緒に幾つか気に入った学校の制服を用意した。
両親は1人日本に残す私の為に学校のそばにあるオートロックのマンションを探して借りてくれた。これから使う家具・家電・生活用品など一通りの準備をしたあとアメリカへと渡った。私も学校が始まるギリギリまで両親のいるアメリカで親子3人の時間を過ごした。

今度はいつ会えるか分かんないもんな。とりあえずGWは無理でしょ。

そんな事を考えながら私はいつのまにか眠っていた。

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