イザシズ連載小説
□1、いざやせんせい、こんにちわ
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折原臨也、24歳。
幼稚園で働くことになりました。
「おはようございまーす」
幼児たちはそういって頭をぺこりと下げた。
じっと立っている子供は少なく、大半の子供が隣の席の子と話している。
きゃあきゃあと子供の甲高い声が耳に入る。
「はーい皆、静かにね」
優しい声色で話せば、幼児はとりあえず静かになった。
園児たちは、椅子にちゃんと座っている。
一通り子供達の顔を見回して、俺は名前がずらりとならぶ用紙に目を向けた。
「じゃあお名前を呼びます。呼ばれた人は手を挙げてはいって言ってね。」
一度顔を上げ園児の顔をみるとまばらに返事が返ってきた。
「じゃあお名前呼びますー……」
まだ全て覚えていない名前をあたかも覚えているようにどんどん呼んでいった。
忘れることのない名前は二人いる。
一つは竜ヶ峰帝くん。
帝だって、かっこいい。
きっと強気でツリ目な感じの子なんだろーな………
なんて俺の想像は簡単に打ち砕かれた。
「竜ヶ峰帝くん」
「…………あ、は、ハイ!」
あれ?