イザシズ連載小説
□2、いざやせんせいのひみつ
1ページ/3ページ
「おはようございまーす」
「「「おはようございまあーす」」」
ここで先生として働き始めてから一週間が過ぎた。
ある程度園児の名前も覚えたし、接しかたも分かったし。
幼稚園はいいね。
子供らしくて。
bat。
子供っぽくない子が二人。
まあシズちゃんは可愛いとこもあるからね、いいんだけど……
岸谷新羅。
この子はよくわからない。
父がすごい(色々な意味で)医者だとか。
……一応先生だしね。
園児と仲良くしなきゃね。
「新羅くん、何してるの?」
今はお昼休み。新羅くんは一人でなにやらパソコン中。
あれ?パソコンって持って来ていいの?
「……メール。」
カタカタと小気味よくキーボードを打つ音は、なんというかとっても子供らしくない。
「すごい打つの早いんだねぇ…」
ん、と返事にならない返事をする。
「新羅くん、シズちゃ…静雄くんと仲いいの?」
そこまで聞いたところでちょうど一段落ついたらしく、パソコンをパタンと閉じて俺の方に目を向けた。
ハァと溜息をついて肘をついた。