KONNO STORY 【奪】











逸らし続けている 僕が悪人か


気づかないフリをして


どこかで


あいつを気にかけている 君が悪人か…










いや、違う。


君は悪人なんかじゃない。




愛しい人、


いつか 僕を突き放す時が来ても


今は 今だけは


僕を見捨てないで…



















「設楽先輩も誘えば良かったですね。」























設楽と一緒の方が


僕と居るよりも 楽しいよね…



分っているけれど


設楽の話しなんてしないでほしい


今は 僕だけを見ていてほしい



それ以外、


何も望まないから……
































「…紺野先輩?」




「ああ、ごめん。そうだね、今度は設楽も誘おうか。」




「はい!」





























嬉しそうに 微笑む君のその顔が


僕は一番好きだよ



僕には見せてくれない


その笑顔に 何時だって


惹かれてる…














設楽がいなきゃ 駄目なの?



どうして




どうして…




どうして僕じゃ 駄目なんだろう



































「送ってくれて、有難うございました。」



































ああ…


君を、 奪ってしまおうか



設楽のもとに 行ってしまう前に



設楽が好きだ そう聞く前に





君を、浚ってしまおうか…






































「誰も居ないところに……」




「…え?」


















誰も居ない 遠い世界に


僕と君さえいれば


何も必要ない…






















「人の少ない…森林公園に行こうか、今度。設楽と3人で。」


































誰もいない世界なんて


きっと どこにもない…


君の中には いつだって


設楽がいる







いや、設楽しかいないんだ































僕が入り込む隙間なんて


これっぽっちも ない



































「はい!じゃあ、設楽先輩に伝えておきますね。」































愛しい人 可愛い人


その笑顔を 遠くからでも


見ていられる距離にいさせてほしい




































僕に向けられた笑顔でなくても




間接的でも


構わないから


どうか 僕を


見捨てないで…
































僕の 君を好きでいる


たった一つのこの心を


見捨てないで















僕の 彼女を愛してる


たった一つのこの心を






奪わないでくれ、設楽……









拍手有難う御座いました!



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