君がいる日常。
□新たな日常の始まり
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キッチンから漂う食欲をそそる香り
思わずお腹が鳴りそうになるほどだ
キッチンでは黒刀が料理をする音が響く
手際よく料理をする姿はさながら一流のコックだ
『なんか手伝おっか?』
「あ〜…大丈夫だ」
少し悩んだ素振りを見せたあと、片手をひらひらと振ってみせた
何もせずにソファに座っているのがもどかしい
「待たせたな」
『そんな待ってな……何これ』
運ばれてきた料理に目を丸くする
ここはあれか!?
高級和食料理店か!?っていうほど綺麗に盛り付けされた料理の数々
黒刀が生前どこで働いていたのかが気になる
短時間でよくこれだけ作れたな〜と感嘆しながら料理を口に運ぶ
『いただきます……うまっ!!』
料理店で働いてたんじゃないかと思うほど美味しい
『何コレほんと美味しい!!特にこれとか……うっわ、おいひー!!』
「とりあえず静かに食べろ」
呆れたようにため息をついてるけどその表情はどことなく嬉しそうだ
誰かと一緒にご飯食べるなんて久しぶりで、誰かに作ってもらったご飯を食べるなんてほんと久しぶりで、楽しくて嬉しくて美味しいご飯がもっと美味しく感じた
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