君がいる日常。
□嵐の前の静けさ
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「そういやずっと疑問だったんだが……」
『ん?』
「瑠璃って本当に高校生なのか?」
『……』
しばし沈黙があたりを支配する
気分転換にゲーセンへ行くことになり、向かっている最中に黒刀がふと思いついたという感じできいてきた
『それってさ、私が高校生に見えないってことが言いたいの?』
「高校生に見えないわけじゃないが……そのわりにちっこいから中学生かと」
『これでも平均的な方なんだけど!!高校生になったばかりの高1だよ!!』
そもそもあんたがデカイだけでしょ!!
悪かったね、高校生に見えなくて!!
そんなやり取りをしているうちにゲーセンへと着き、騒音で互いの声が聞き取りにくくなる
着いたはいいけど何をしようか迷っていると、急に黒刀に手を引かれ奥の方へと進んでいく
確かこの奥にあるのってプリクラだったような……
そんなことを考えていると私の記憶通りプリクラがずらりと並んでいる場所に着き、そのうちのひとつに入る
黒刀がプリクラって意外だな
「あー、やっぱどっちにしろ煩いな」
『まぁ……一応ここもBGM流れてるし』
お金をいれて設定しながら横目で黒刀を見る
長身の黒刀にはこのプリクラの中は狭いらしくカメラの位置が低すぎるなどとぼやいてる
じゃあ何故プリクラを撮ろうとしたんだよ
「なぁ瑠璃、画面狭いしカメラの位置が低いからよぉ…」
『!?』
「撮ってる間、抱き着かせてもらうぜ?」
承諾もしてないのに背後から抱き着かれ、黒刀の顎が私の肩に乗る
ちょうどシャッターが切られ、私は放心状態だが黒刀は気にもとめない様子で次のフレームを選びカメラにピースをする
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