dream
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苦手だった
努力なんてしてないんじゃないか
相手の技を自分の物にして
凄いとは思うけど
「へとへと」なんて通り越して「ぐったり」する程の練習を積み重ねる彼に比べたら
格好よさなんて微塵も感じない
そう思っていた
あの日までは
彼と別れてから
独りになってから
ようやく狭かった視野が開けてきて
あの人も実は努力家だったんだ
なんて
新たな発見をした
少しだけ
かっこいい...なんて思ったり
それでも
彼の影が脳内から消えないのは何故なのか
考える事はやめた
考えたら気付いてしまうから
だから無視した
「今でも大好き」
そんな感情なんてきっとすぐに消えていくだろう
はやく
はやく消えてしまえ