長編&連載

□あの日からの決意
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「あの子いつも兄妹とエルザの側しかいないわね」
「そう思うなら話しかけたらどうだ?」
「近付いても知らんぷりされたのよ」
「このグレイ様に声かけもしないで」
「いつから偉くなったのよ」
「おい。お前」
ムカときたグレイは、少女を押しました。
「きゃ。何するのよ」
「名は?」
少女は「エリン」と答えた。
「何でいつも兄妹とエルザの側しかいないんだ?俺らとも話せよ」
「嫌だ。怖い。一番、信頼していた人に裏切られたから」
「俺は、裏切らないだから信じろ。何があっても守ってやる」
「ありがとう」
笑顔で言いました。
「俺は、グレイ。よろしくな、エリン」
「はい」
これがグレイとエリンの出会いだった。
あれから17年が過ぎた。
エリンは、カザルムの教導師と医術師をしている。
「エリン〜」
「イアル」
「どうした?」
「何でもないよ。少し、グレイと出会いを思い出していたの」
「そうか」
[あの日から人を信じるようになった。グレイに会うまで人を信じられなかった。裏切られるのが怖かった]
「エリン?」
「何でもない」
「アケ村に行ってみたい」
「えっ?」
「エリンの生まれた村に行ってみたい」
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