拍手夢
□コタニワタリ
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『…恭弥、私の幸せは?って、聞いたから…。花言葉、知らない?“貴方は私の喜び”……。』
「──っ!」
彼女は幸せそうに、ふわりとわらうと続けた。
『恭弥の幸せは、私。…私の幸せは、恭弥。……それなら、ずっと一緒にいたら…二人とも、ずっとずっと幸せ…。…本当、嬉しい……。』
彼女は言いながら段々と目を閉じていき、言い終わったかと思うと、すぐにソファーに座ったまま寝入ってしまった。
きっと、一時間もこれを探しまわったせいで疲れちゃったんだろう。
僕は彼女を静かにソファーに横たわらせ、耳元で囁いた。
「お休み、My dear(僕の愛しい人)」
そして、そっと彼女のおでこに口づけた。
彼女は幸せそうに、天使のような笑みを浮かべながら眠っていた。
コタニワタリ
─花言葉は
「貴方は私の喜び」
2007年 11月後半掲載