拍手夢

□ラベンダー
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──『ねぇねぇ、駅前にね、おっきな噴水が出来たんだって!』


──「へぇ。あの辺りは殺風景だったからいいんじゃない?」


──『一緒に見に行こうよ!』


──「いいよ。いつがいい?」


──『ん〜。じゃあ一ヶ月後の日曜日に噴水の前で待ち合わせよ?』


──「別にいいけど、一ヶ月も後に行くの?それに一緒に見るのに、そこで待ち合わせ?」


──『うん、だって楽しみはとっておいたほうが楽しいじゃん。それに噴水の前で待ち合わせとか、何かロマンチックじゃない?……あっ!今、心の中で笑ったでしょ!分かるんだからねーっ!』


──「あはは、ごめん、ごめん。うん、いいよ。じゃあ一ヶ月後に、そこでね。」





そう言って彼女と笑いあったのは一ヶ月前の話で、今日は、その約束の日。


……だけど僕は今、応接室にいる。


まさか、あの約束をした少し後に、あんな大喧嘩をするなんて、思ってもいなかった。


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