拍手夢
□雪柳
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『恭弥〜!』
「何?」
バサーッ
「っ!?……な、何なのっ?」
呼ばれて振り向くと、いきなり何かが降ってきた。
『可愛いね!似合うよ、お花。』
そう言われてよく見ると、小さな白い花が沢山頭や学ランの肩に乗っていた。
「可愛いって何?そんな事言われても嬉しくないんだけど。」
僕が少しムッとしながら言うと、彼女は無邪気に笑いながら言った。
『そうやってすぐムキになるところも可愛いのっ!』
「だからそんな事言われても嬉しくないって……はあ、もういいよ。」
更に言いつのろうとしたけど、彼女の無邪気な笑みに毒気を抜かれてしまって、小さくため息をついた。
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