異邦人大系 短編集
□へぶんすかおすないと
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〜へぶんすかおすないと、その1〜
時幻党、某所───。
──カンカンカンカンッ、ギュイィィイイイィ…ンッッ!!! ガンガン、ガンッ………ばきっ!!
『あ。』
『───何してんだよ。朝っぱらから頭に響く…………おい、黒衣。それって確か、真木の──… (つか。今、バキッとかいわなかったか?? ダイジョウブなの……??)』
『あははははははは、大丈夫デスよ! 気のせい、気のせい!』
『・・・・・・・・・・、(ホントかよ…)』
『イノセさんっ!』
『………ナニ、』
『実は、私。何と昨日、叔父の作った“プレーヤーの記憶回路から世界を作成するファンタジーアドベンチャー、伝説の古川システムをベースとした精巧に創られたバーチャルリアリティの世界を冒険する何とも近未来的なゲーム”に、ちょこっとしたアレンジをこっそりサプライズで付け加えちゃおうとしてたんですけど、思いの外、一人、盛り上がっちゃいましてねー! 徹夜しちゃってた所だったんデスよぉー、これがっ!! ──ハイっ!! さあ!、イノセさん、これかぶって───!!』
『は、はぁあっ…?!! ──ばっ、バカ!! や、やめっ……!!?』
──がぼっ
『そんなアナタへ贈る新感覚アクションRPG!! へぶんすかおすないとー!! いってらっさ〜い───!!』
──ぐぉおおおんっ、…ぴー、ガガガッガ……ぎょぎょぎょぎょん、ぷぴぃー!!!…………
『ギャース!!』
★どおなる、魔王様──…!!