異邦人大系 短編集
□過誤の鳥 〜ショートストーリー〜
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#あまのじゃくなナイキくん
Glamourus666、ライヴ前
楽屋。控え室にて────。
『──菊原ぁ〜、前髪留めてー』
『蒼、お前な…。たまには自分でやれ』
『……、分かったー』
『ぶーたれんなよ…』
『ぶーたれてないもん』
数分後。
『──蒼。お前、“その頭”でライヴ出る気…?』
『え? ダメ??』
★ぼんぼん頭──。
『いや…、何つーか。えーっと………』
(──かわいい…)
(かわいい)(かわいい)
★かわいい───!
『…駄目、だろ。ライヴだぞ。部屋で寛ぐんじゃねぇーんだから……』
『んー。ボブ!、前髪留めて!』
『Why!? ──僕たいっ?! 僕に出来るとねぇ〜??』
『ん。やって』
『・・・・、(か、かわいとねぇ〜……生徒達ば思い出すばい………)』
──なでりんこ、なでりんこ…
『ボブ、まだ〜??』
『・・・。(僕にコレをどうしろいうたい……)』
──なでこ、なでこ、なでこ……
『いつまでやってんだ、お前らっ! さっさとしろ! ライヴ、始まんぞ──!!』
『───トシ、代わるね。僕じゃ役不足たい。トシの方がこうゆうのは得意とね』
『ええけど、別に。──蒼くん。前髪、上げるだけでええの? たまには、ハーフアップにでもしてみなはる??』
『ハーフアップ?? としやんみたいなの? わー、やって! やって!』
『僕みたいのがええの?(笑) …じゃあ、片方だけ編み込みしはる? ──蒼くん、髪の毛、キレイやねぇ〜………』
(──吐死夜のやつ、自分と“おそろい”にする気かまさか・・・・)
『…亡威忌はん。何か仰りたい事でも───??』
『………あんま、盛るなよ。吐死夜…』
十数分後。
『菊原、見て見て〜! これでい??』
『ん。どれ………って、お、おおぉおっ──??』
★ゴージャス──!!
『いいんだけど…、いいんだけどさ。 (──吐死夜とオソロなのが、何か嫌っ・・・)』
★何か、嫌っ──!!
『…蒼。お前、それで大丈夫か? いつものがよくね?』
『菊原、してくれんの?』
『…………仕方ねぇな、』
『ん。』 ※満面笑み
『(…クッソ、あざとい顔しやがって────……)』
★クソあざとい───!!!
『ありがと、菊原ぁー』
『………おう、』
『『初めから、やりゃあいいのに────。』』
★ホントにね───!!
『うるっせー』 ←素直じゃない
『?』
完