異邦人大系 短編集

□過誤の鳥 〜ショートストーリー〜
3ページ/4ページ

#あまのじゃくなナイキくん
 







Glamourus666、ライヴ前
楽屋。控え室にて────。





『──菊原ぁ〜、前髪留めてー』


『蒼、お前な…。たまには自分でやれ』


『……、分かったー』


『ぶーたれんなよ…』


『ぶーたれてないもん』





数分後。








『──蒼。お前、“その頭”でライヴ出る気…?』


『え? ダメ??』


★ぼんぼん頭──。





『いや…、何つーか。えーっと………』


(──かわいい…)
(かわいい)(かわいい)


★かわいい───!








『…駄目、だろ。ライヴだぞ。部屋で寛ぐんじゃねぇーんだから……』


『んー。ボブ!、前髪留めて!』


『Why!? ──僕たいっ?! 僕に出来るとねぇ〜??』


『ん。やって』


『・・・・、(か、かわいとねぇ〜……生徒達ば思い出すばい………)』


──なでりんこ、なでりんこ…


『ボブ、まだ〜??』


『・・・。(僕にコレをどうしろいうたい……)』


──なでこ、なでこ、なでこ……


『いつまでやってんだ、お前らっ! さっさとしろ! ライヴ、始まんぞ──!!』








『───トシ、代わるね。僕じゃ役不足たい。トシの方がこうゆうのは得意とね』


『ええけど、別に。──蒼くん。前髪、上げるだけでええの? たまには、ハーフアップにでもしてみなはる??』


『ハーフアップ?? としやんみたいなの? わー、やって! やって!』


『僕みたいのがええの?(笑) …じゃあ、片方だけ編み込みしはる? ──蒼くん、髪の毛、キレイやねぇ〜………』


(──吐死夜のやつ、自分と“おそろい”にする気かまさか・・・・)


『…亡威忌はん。何か仰りたい事でも───??』


『………あんま、盛るなよ。吐死夜…』





十数分後。








『菊原、見て見て〜! これでい??』


『ん。どれ………って、お、おおぉおっ──??』


★ゴージャス──!!





『いいんだけど…、いいんだけどさ。 (──吐死夜とオソロなのが、何か嫌っ・・・)』


★何か、嫌っ──!!








『…蒼。お前、それで大丈夫か? いつものがよくね?』


『菊原、してくれんの?』


『…………仕方ねぇな、』


『ん。』 ※満面笑み


『(…クッソ、あざとい顔しやがって────……)』


★クソあざとい───!!!








『ありがと、菊原ぁー』


『………おう、』








『『初めから、やりゃあいいのに────。』』



★ホントにね───!!








『うるっせー』 ←素直じゃない


『?』




 

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ