異邦人大系 読み切り版

□天津国津壊滅事件
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潤葉は──。脚力、嗅覚と共に
どうやら、勘の方もなかなか
女性らしくも鋭い───。
そのせいなのか、何なのか……
突然の潤葉の態度の豹変ぶりへと
優人は只々、対応に困り果て
されるが儘にもみくちゃに
されつつ引きつり笑いを浮かべた───。

と、その時──。








『────大上…、陣内優人〜〜〜っっ!!!!?』


『ひ、ひぃっ…!!?』


『……んー? あれ、桔梗。アンタ、居たの…?』


──ズゴゴゴゴゴゴッ…!!!


『───にっ、逃げましょう!! 大上さんっ!!!』


『おっ?』


『──待ちやがれ、貴様らぁあああああっ!!!!!』


『ぎゃああああああああっっ!!!!!!!!』



優人は潤葉の蹴破ったドアから
桔梗のラボを勢いよく飛び出した。
桔梗は血相を変えて優人達の事を
追い掛けては来たが、負けじと
優人もキョトンとし危機も感じず
ハテ?と呆ける潤葉を引き摺って
天津本社の階段を一気に駆け上がる──。







 
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