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□七侍的partB
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いつも素敵なメッセージを送って下さる まきこ様への感謝の気持ち♪

ネタの提供にご協力頂きありがとうございます☆


『ハロウィン娘と七人の侍@〜桂編〜』


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「トリック オア トリート!!」

はいはい。今日も彼女は元気に暴走中です。


「・・・それはどういった意味の言葉かな?」

そんな彼女に、相も変わらず紳士な態度を貫くのはこの男。桂小五郎。

「『トリックオアトリート』直訳すると『イタズラか、もてなしか』。要は、お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞって意味。」


今日はハロウィン。


「おや。今日は一段と着る物が変わっているね。」

彼女の突飛な行動を見守る優しい眼差し。

何処の誰に用意させたかは不明だが、平安装束に身を包み、くるくるとその場で回ってみせた。

「牛若丸になってみました〜」

そして上目遣いに、顔の前で広げられる小さな手。

要するに、菓子をねだっている訳ですね。

期待に満ちた見上げる大きな瞳に、桂の顔も自然に緩みます。

「おやおや。これは困ったね・・・」


その愛くるしい姿に、彼女の悪戯とはどんなものか。

そんな好奇心に駆られる。

何とか思いとどまった桂は、穏やかな口調で言った。


「残念ながら、甘味を切らしていているんだ。半刻程したら、また訪ねて来てもらえるかな?」

「うん!わかった!」

素直に頷いて、踵を返す彼女。

「・・・これは忙しくなったね。」




*****



「トリック オア トリート!!」


再び桂の元へと訪れた小悪魔。

「いらっしゃい。」

ちょこんと彼女の掌に、小さな包みを乗せてやった。

「金平糖だよ。気に入って貰えたかな?」

嬉しそうに目を輝かせて、彼女はお礼を口にする。

「ありがとう。」

彼女のたった一言で、桂の頬は緩みっぱなしだ。



「・・・トリックオアトリート。だったかな?」


桂が同じ言葉を返した。


彼女は驚いたように目を丸くし、慌てて金平糖を握りしめた。

「・・・あげないよ。」

手に入れたばかりのお菓子を横取りされたら敵わない。

金平糖を背中に隠す。



「そう・・・では、悪戯をしなくちゃいけないね。」



桂の口元が弧を描いていく。

彼女を自然な仕草で引き寄せて、ゆっくりと近づけられる顔。

至近距離で揺れる大きな宝石に、桂の甘いため息がもれる。

「・・・さて、どんな悪戯をしようか。」

今にも触れてしまいそうな距離で、滑らかな頬に指を這わす。


彼女宝石が伏せられて、代わりに長い睫毛が悩ましげに揺れた。



「桂さん…」



細い腕が、桂の首に絡みつく。

柔らかい唇と吐息が、桂の耳を掠めた。



「・お・あ・ず・け・♪」



言うも同時、彼女は「とうっ!!」と桂の手の中から逃れ、おもちゃの剣を突き付けた。

「桂さん、今忙しいから、後で遊んであげるねっ!」


牛若丸を演じているのだろうか。

「では、参る!!」と勇ましく彼女は立ち去って行った。



後に残された桂。



彼女がすり抜けていった両の手をそのままに暫し硬直する。



次第にこみ上げる笑い。

クツクツと笑いだした。



「・・・おあずけをくらってしまったね。」




『後で遊んであげるねっ!』


彼女が言い残した言葉を思い出し、桂は意味深な笑みを作る。


「・・・・楽しみだね。」


そして、桂は部屋で素直に彼女の帰りを待つのであった。






ハッピーハロウィン!!!

まだまだ続くよっ♪




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