琉千彩

□第七話
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薩摩藩邸にお世話になり


2週間が過ぎようとしていた。





龍馬さんと慎ちゃんの怪我は、経過も良く順調に回復してきている。


・・・相変わらずじっとはしてくれていないけれど。








歴史書からも、龍馬さん達に関する嫌な文字は消えた。


龍馬さん達の未来は大きく変わってきているんだ。







私は大久保さんの監視が強くなって、自由に働くことが出来なくなった。


龍馬さん達の簡単な世話(というよりは監視に近いんだよね)と、時々食事の準備を手伝わせてもらえる程度。



昨日は、藩邸内の掃除をしていたのをうっかり見つかって額をぺしっと叩かれた。




『お前の頭は鳥頭か・・・何度言ったらわかる。じっとしていられないのは坂本君等と変わりないな』


呆れたように、そう言われてしまった。




・・・体の心配をしてくれるのは嬉しい。





身体の痛みは相変わらず続いていて、動くのもやっとだけれど。


きっとソレは新撰組とやり合った時の傷のせいだけではないから。


身体がボロボロなのは自覚している。


だけど、動いていないと本当にこのまま動けなくなってしまう気がしちゃうんだよね。





「私の体・・・いつまで持つのかな。」







目の前には、幕末の青く澄み渡った空。



何処までも青く、吸い込まれそうになる。





小娘の呟きは、大空に溶けていった。






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