ハナウタ
□2.その5秒前
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俺はあの後すぐに動き出すことができずに遅刻扱いとなってしまった。
担任の長い説教も
入学式の準備中も
何もかも上の空だった。
あの子1年生やろか・・・
そんなことを思っていると、頭に衝撃を感じる。
「いった・・・何するんや」
俺が勢いよく振り返ると見慣れた担任の姿が。
「げ」
「げやないやろ。担任様に向って」
俺はぼーっとしていたことに軽く後悔していた。
「で、何の用や」
「志摩・・朝の反省文免除してやったよなぁ??」
そう言うとニヒルを浮かべる。
「ということで新しく2回生となるこの子に校舎案内頼むで」
この子・・・・??
すると担任の後ろからは先ほどの女の子が。
『よ・・・よろしくお願いします』
俺が驚きのあまり固まっていると担任が俺の肩に手を置いて
「ほなな」
と廊下の角に消えた。
『あの・・・・・志摩君・・・??』
小さくて可愛い声に聞き惚れつつ、
「なんや??」
今俺に出せる精一杯の言葉を言う。
『志摩君・・・って呼んでいいの??』
そう俺より身長の低い彼女が問いかける
その5秒前
その顔あかん//////////
「金造でええよ」
照れ隠しのあまりそっけなくなってしまう。
『え・・・じゃぁ金ちゃん』
かわええ/////////////////////
「名前は??」
『私は_____________________』