任侠ヘルパー

□任侠ヘルパー
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‐夜‐


彦一さんがチヨさんを外に連れ出し、チヨさんがいなくなってしまった。



和泉「何考えてんだお前は!


夜の徘徊はさせるなってこの前話したばかりだろ!」


五郎「てめぇ誰に向かって手ぇ出してんだこらぁ!」



自分に襲いかかった五郎さんを反対に壁に押し付けた和泉さん。



園崎「和泉くん、こら、やめなさい!」


「………」



私は彦一さんのもとに行き、目の前の男の頬を叩いた。



『……!』


園崎「高宮さん!」


「夜の徘徊は駄目だってあれほど言ったのにどうして連れ出したりしたの?!」


りこ「夜中にばぁさん連れ出したの、何か訳があんじゃねぇのか。」


彦一「んなもんねぇよ。


散歩したいって言うから。」


六車「どこに散歩に行ったんだか。」


彦一「あ?」


「私達はヘルパーなの、お年寄りをお預かりしてる身なの。


自分達の行動が全てになるの!


そんなことも分からないの?!」


三樹矢「明日香、」


「チヨさんに何かあったらどうするのよ!


……チヨさんに何かあったら私は、あなたを絶対に許さない。」


『………』


園崎「とにかく、とにかく警察に電話しよう!」


浩美「所長、チヨさん見つかった!」


「………」































彦一さん、所長、美空さんがチヨさんを迎えに行った。


私はチヨさんが見つかった安心感からか、フラフラと宛もなく歩き、みんなが見えなくなった所でその場に崩れ落ちた。


そんな私のもとに、三樹矢がきた。



三樹矢「ちょ、明日香どうした?!」


「み、きや……」


三樹矢「どうした、どっか痛い?


何があったんだよ?」


「チヨさんに何かあったらって思うと、怖くて……


でも、チヨさん、見つかったって聞いて安心して……」


三樹矢「明日香……」


「見つかって、よかったっ……」



柄にもなく涙を流した。


そんな私を、三樹矢は優しく抱きしめてくれた。



「三樹矢っ……」


三樹矢「………」



三樹矢に抱きしめられて思った。


私まだ、三樹矢のことが好きなんだって。







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