任侠ヘルパー
□任侠ヘルパー
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オムツの着用を本村幸三という利用者さんが拒否した。
そのことで彦一さんが本村さんと喧嘩をした。
今私達は休憩室で昼休みの真っ最中で、話題はもちろん本村さん。
五郎「ふざけたじじいだ兄貴に向かって。」
三樹矢「乱暴で有名みたいっすよ。
今まで何回も他の施設追い出されてるって話だし。
腕っぷし強くて、殴り飛ばされたヘルパーもいるって。」
二本橋「関わり合いにならないほうがよさそうっすね。」
りこ「でもさ、その厄介なじいさんに、オムツ履かせたら手柄になんじゃねぇのか?」
『………』
りこさんの言葉で、黒沢さん、二本橋さん、りこさんは急いでご飯を食べて休憩室から出て行った。
三樹矢「行かないんすか六車さん。」
六車「………」
「……そういう三樹矢は行かないの?」
三樹矢「だって俺幹部とか興味ないもん。」
「……あっそ。
じゃあ、私仕事戻るから。」
三樹矢「え、明日香飯そんだけ?」
「え、何が?」
三樹矢「だって野菜ジュースだけじゃん。」
「あー、食欲なくて。
でも、食べなくても平気だから。」
三樹矢「駄目だよちゃんと食わなきゃ。」
「分かってる。」
三樹矢「明日からはちゃんと昼飯食えよ?」
「分かった分かった。
じゃあ、先に仕事戻るね。」
そう言って少し急いで休憩室から出た。
ごめんね、三樹矢……
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