任侠ヘルパー

□任侠ヘルパー
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‐タイヨウ‐


昨日、タイヨウで羽鳥顧問が倒れたらしい。


羽鳥顧問がどうなったかは分からないが、私達はタイヨウ地域交流会について話し合っていた。



和泉「えー皆様、ということで、今年の夏も恒例の地域交流会を開催します。


それでそろそろお客様に披露する出し物を決めようと思うんですけど。」


五郎「じいちゃん、ばあちゃんの出し物って毎年歌だけかよ?」


和泉「大体動揺とかだな。」


「お客さんと一緒に歌えるようにね。」


五郎「つまんねぇな。


ねぇのかよもっとド派手にパーっとやれるやつ。」


晴菜「例えば?」


五郎「えっ、?


あっ、いやほらあの、例えばみんなでダンス踊るとかよ。」


二本橋「ダンスってこういうやつですか?」


五郎「おうっ!」


晴菜「あっ、いいと思います楽しそう!」


「いや、踊らなくていいから。」


和泉「できるわけないだろ!」


晴菜「えっ?」


和泉「あっ、他には?」


りこ「ばーか。」


六車「低レベルな発想。」


五郎「んだとてめぇこの野郎!」


三樹矢「じゃあ、見た目だけでも変えるってのは?」


「見た目?」


三樹矢「コスプレして、仮装パーティーみたいにお出迎えとか。」


松尾「コスプレ?」


三樹矢「色々あるんすよ。


ナースの格好したり、セーラー服着たり。」


女性達『いいじゃない!』


男性「そんなん着ても、恥かくだけや!」


男性「若い人がやるならいいけどなぁ。」


男性「晴菜ちゃんなら似合うだろ!」


晴菜「恥ずかしいですよ!」


男性「あぁそうそれじゃあ、あい!」



みんなの視線がりこさんに向いた。



りこ「見てぇか、私のセーラー服姿。」


男性逹『見たい!』


男性「明日香ちゃんのも見たいなぁ!」


三樹矢「駄目駄目!


明日香のセーラー服姿俺以外には絶対に駄目!」


「私着ませんよ。


三樹矢、あんたにも見せるつもりないから。」


三樹矢「えぇー……」



すると所長が歌いながら登場し、出し物は歌に決定した。



和泉「じゃあ今年も歌でよろしくお願いしますね。」



所長は利用者さん逹と歌の練習を始めた。



和泉「極端だな。


さっきまで今後の施設について頭抱えてたのに、羽鳥顧問が無事だって分かったら急に元気になって。」


りこ「無事って、もう平気なのか、顧問。」


和泉「昨日の夜のうちに目覚まして家に帰ったらしい。」


『………』


「………」






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