任侠ヘルパー

□任侠ヘルパー
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鷲津の身内が、誰一人としてタイヨウに顔を見せていない。


鷲津は同室の夏夫さんと仲良くなったらしい。


相変わらず、鷲津へ贈られてくる形だけ豪華な花は絶えないが。



それと同時に、りこさんの組が大変なことになってしまった。



彦一「カチコまれただ?


おい、どこの組だ?!」


六車「正確にはまだ分からない。


ただ、僕が掴んだ情報だと、四日前の夜らしい。」


彦一「四日前?


あいつそのこと今日まで知らなかったのかよ?」


六車「えぇ。」


五郎「あり得ねぇだろ。


カチコまれて怪我人まで出て、組長に何の報告もねぇなんて。」


二本橋「いや、あり得ますよ四方木連合なら。


ぶっちゃけ、女が組長やってることが、気に入らねぇ連中がほとんどだって聞いてます。


その上今は研修中で、組長だけど孤立してるんですよりこさん。」


六車「そういう結束力の弱い組ってのは狙われやすい。


崩しやすいですからね。」


五郎「つーかどこのどいつだよ?!


うちに喧嘩売りやがって!」


「………」


三樹矢「俺聞いてきますよ、あのじいさんに。」


彦一「おい、担当俺だよ。」


三樹矢「関係ないっすよ。」


彦一「確かめてぇことがあんだよ。」



私は三樹矢と彦一さんの前に立った。



彦一「何だよ。」


「勝手なことはするなと言ったはずです。」


彦一「んなこと言ってられっかよ。」


「勝手なことはするなと言ったはずです。」


彦一「てめぇ、」


「とにかく、勝手なことはしないでください。


あなた逹は、あなた逹のすべきことをしてください。」


『………』






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