任侠ヘルパー

□任侠ヘルパー
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‐タイヨウ‐


みんなに、彦一さん逹の正体がバレてしまった。


事務室にきて、あの日のみんなの写真、それから介護施設タイヨウには、暴力団構成員がいると書かれた紙が置いてあった。



弥生「どういう目的でここに?」


りこ「言う必要ねぇな。」


弥生「所長、あなたはこのことを?」


園崎「いえ、あの、私は全く、はい、」


和泉「彼らはヘルパーとして真面目に働いていただけです。


他意はありません。」


二本橋「和泉さん……」


ヘルパー「ヤクザですよ和泉さん。」


ヘルパー「庇う必要、ないって。」


和泉「俺もこいつらと同じだ。」



そう言って、和泉さんは腕の刺青を見せた。



「和泉さん、!」


園崎「和泉くん、それ、」


弥生「とんでもない施設ですねここは。」


和泉「極道がヘルパーやってちゃいけないんですか?」


弥生「事件や事故を起こされては困りますから。」


「待ってください!


彼らはヘルパーとして真面目に働いていました。


和泉さんだって、彼らと同じでずっと真面目に。」


弥生「庇う必要はありません。」


「みんなのことを悪く言うなら、私だって、」


りこ「おい!」


「……りこさ、」


りこ「余計なこと言うな。」


「でも、」


りこ「言うな。」


「……、」


弥生「彼女も、何かあるんですか?」


りこ「ねぇよ。」


和泉「彼女はただのヘルパーです。


俺達とは何の関係もない。」


弥生「そうですか。


とにかく、こういった写真が本社にまで送られてきた以上、事態が悪化する前に対処せざるを得ません。


所長、本日をもって、わが社はこちらとのフランチャイズ契約を解除します。」


園崎「そんな……」


『………』


「……っ、」



バレたっ……






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