任侠ヘルパー

□任侠ヘルパー
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正体がバレてから、みんなはギクシャクしていて仕事もやりづらい。


嫌な空気が流れてしまっている。


すると、五郎さんとヘルパーさんが言い合いを始めた。



五郎「何見てんだこら!」


三樹矢「駄目ですって五郎さん!」


五郎「うるせぇ!


言いてぇことあんならハッキリ言えよ!」


ヘルパー「何にもありませんって!」


五郎「だからさっきから俺らのこと見てこそこそ話してたろうがよ!」


彦一「やめろよおら!」


五郎「正体知った途端手のひら返しやがって!」


晴菜「やめてください!」


五郎「………」


晴菜「利用者さんに迷惑です!


皆さん怖がりますから。」


『………』


「……どうして、そんなこと言うんですか?」


『………』


「確かに彼らはヤクザです。


でも、彼らはヘルパーです。


利用者さん逹を想う気持ちも、あなた逹と同じです!」


『………』


ヘルパー「どうしてあなたが庇うの?」


「………」


ヘルパー「もしかして、」


「……私も、彼らと同じです。」


りこ「やめろ!」


「私も、」


三樹矢「言うな!」


「私も、極道の人間です。」


『……!』


彦一「おい、おめぇちょっと寮で頭冷やしてこい。」


二本橋「うん、そうしよう、五郎さん。」



二本橋さんと六車さん、五郎さんが宿舎に戻って行った。



晴菜「……っ、」



美空さんがどっかに行ってしまい、りこさんが追いかけて行った。



三樹矢「無茶苦茶っすよもう。」


「……彼らはただ、ヘルパーをしていただけです。


あなた逹と同じで。」



それだけ言って、私もりこさんを追いかけた。



































りこさんと合流し、美空さんを追いかけた。


美空さんの腕をりこさんが掴んだが、美空さんはその手を払った。



りこ「そんなに怖ぇかよ?」


晴菜「怖いに決まってるじゃないですかヤクザなんて。」


りこ「………」


「………」


晴菜「私は、りこさんも彦一さんも、みんな乱暴でぶっきらぼうだけど、優しくていい人だと思ってました。


高宮さんは仕事できるし優しくていい人だし、憧れてました。


でも、やっぱり私達とは違うと思う。」


「……、」


晴菜「怖いです、一緒にいるの。」



そう言って、美空さんは去って行ってしまった。



りこ「………」


「……っ、」



初めて、美空さんに拒絶された。



「……っ、」






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