瓦落多
□21〜40
1ページ/1ページ
最期の言葉は聞けなかった
後悔するなら、もう二度と愛していると言わないで
その瞬間は酷く悲しく、酷く虚しく誇らしい
美しい完璧な人形は、どうしても人間になりたかったのです。
ごめんね、ありがとう、ずっとずっと大好きだよ。
嘘の童話はもうお終い
虚像で作り上げたこの世界
苦渋の決意と悲哀の覚悟
愛を囁き愛を謳い愛を信じる、嗚呼なんて愚かしい
おとぎばなしがバッドエンドだったとしても
王子様から呪いのプレゼント
月夜の出会いに永久の別れを
非日常的、日常
真冬の蛍に募る不安
胡散臭い笑顔の応酬
寄せる想いと馳せる後悔
気が付けば手の中のものよりすり抜けたものの方が多かった。
もしも、もしもと言うばかり
降り注ぐ星か雨か、涙はやまない。
それそこ私のアイデンティティ