ガンダム00

□ニル×ティエ
2ページ/9ページ


(ロクティエ・梨音様リク・猫の日)


 突然目の前に差し出された新聞にびっくりして、ロックオンはふいっと身を引いた。

 差し出したティエリアはいつもの仏頂面を彼に向けている。

「…? どうした、ティエリア。」

「今日は、猫の日らしいです。」

 ティエリアが指差した所をよく見ると、確かにそう書いてあった。

「あーあ、2月22日で、にゃーにゃーにゃー、ね。ナルホド。」

 それは納得したものの、ティエリアの行動が理解できない。

「…で、それが?」

 ロックオンが尋ねると、ティエリアは少し拗ねたように顔を背け、横目で彼を見る。

「あなたは猫を可愛がらなくちゃいけない。」

「へ?」

 身近に猫などいない。

 そう思ってそれを言おうとロックオンが口を開きかけたところで、ティエリアが眼鏡を外しながら言った。

「今日、僕は猫になります。」

「は?」

「だから……後は言わなくても分かるでしょう。」

 困惑しているロックオンを余所に、ティエリアは彼の座るソファーに並んで座り、頭を彼の太ももに預けた。

「…ね…猫…?」

 ギロッと緋色の目がロックオンに向く。

 ティエリアはもう猫になっているようで、喋るつもりはないらしい。

 睨むような目に負け、ロックオンは頭を撫でた。

「…猫、ね。…よしよし…。」

 脚をソファーの肘掛けに預け、仰向けになってロックオンを見上げる。

「みゃー。」

 可愛げなく一声上げ、ロックオンの髪を一房掴むと引っ張った。

「ててて、おい、何すんだよっ。」

「みゃー。」

 されるままのロックオンは、ティエリアに引かれて身をかがめる。

 猫は大きな瞳を半分瞼に隠し、軽く開いた口から舌をちらっと覗かせた。

 ふてぶてしい猫だと思いつつ、ティエリアが上体を少し持ち上げた意味を察し、ロックオンは笑顔を見せた。

「今日は猫の日、だもんな。」

 そう言って口付ける。



 触れるだけのキスを一度。

 それから、深く長いキスを。





 こういうのもいい。

 こいつが自分から甘えるだなんて、年に何度とあるものじゃない。





 とろけるように潤んだ緋色の瞳は、目の前の恋人を捕らえて離さなかった。













甘甘になってるでしょうか。
今のところ、ティエリアの甘さはこれがMAXかな〜。

6000hitリクエスト

梨音様のみお持ち帰りOKです♪



byつきしろ


次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ