ガンダム00

□マフラーと手袋!!
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ロックオンがカップを差し出すと、刹那はおとなしくそれを受け取った。

「………ありがとう。」

刹那が小さくそう言うと、ロックオンは満足そうに微笑む。

「熱いから気をつけろよ。」

そう言ってから、今度は自分の分にとコーヒーを買って刹那の隣に座る。
刹那はもらったカップの中の液体にふぅーと軽く息を吹きかけて、少し口に含んだ。
それから少し首を傾げる。
匂いからしてココアかと思っていたが、どうやら違うようだ。

「……チョコレート?」

「ああ。……俺の気持ちだ、なんてな♪」

自分でそう言って笑うロックオン。
刹那の方は黙り込んで目を逸らしている。

―……びっくりした…

どうやら一瞬本気にしてしまったようだ。
刹那は赤くなった顔を見られないようにロックオンに背を向ける。
ロックオンはというと、どん引きされたと勘違いして、弁解しようと必死だ。

「あ、あの〜冗談だからな?本気にすんなよー…」

苦笑いしてそう言いながら、刹那の顔色を窺おうと後ろから顔を近づけるロックオン。
と、その時。

「わ、分かってるっ」

拗ねたような声で小さくそう言って、刹那が勢いよく振り向いた。

「うわっ」

ロックオンは慌てて顔を引っ込めたが、刹那の肩が彼の頬を掠めた。

「あっ………悪い、大丈夫か?」

取り乱してしまったことを後悔して、刹那は自分が肩をぶつけた相手の頬にそっと手で触れた。

「あ、ああ。大丈夫だ。」

思っていたより普通の態度で刹那が接したため、ロックオンは少し安堵する。
それと同時に刹那の手の冷たさに驚いた。
刹那は、相手の返事を聞いて触れていた手を離すと、自分自身にため息をつく。
そして、さっきのことは忘れよう、と温かいチョコレートをまた飲み始めた。
そこに、ロックオンが話しかける。

「刹那、お前手冷たいな。」

ふい、と刹那は顔をあげる。

「…………そうか?」

「ああ。お前自分で分からないか?」

「…誰でもこんなものだと思う…」

そう言ってから、刹那はロックオンの手を見て、ああ、と納得する。
ロックオンはグローブをしているから人より手が暖かいのかもしれない、と思ったからだ。
ロックオンも、刹那の視線に気づいてその結論に達した。

「ああ…なるほどな。」

と、突然ロックオンはグローブを外しだした。
刹那が首を傾げてその様子を見ていると、ロックオンは手を差し出してきた。

「手、出して。」

言われて刹那はカップを持っていない方の手を差し出す。
その手を取って、ロックオンは自分のグローブを刹那の手にはめた。
ロックオンに促されて、刹那はカップを持ち替えると、今度は反対の手を出した。
そちらにもグローブをはめて、ロックオンは微笑んだ。

「よしっ。これで少しは暖かくなるかな?」


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