ガンダム00
□蟻×ニル
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(BL・蟻ロク)
『質問』と『応え』
酒場で出会った男は、ゲイリー・ビアッジと名乗った。
たまたま一つ席を空けた隣に座ったというだけだったが、ポツポツと他愛ない言葉を交わした後、その男は「気に入った」と言ってロックオンのすぐ隣に座りなおした。
「で、名前は?」
行きずりの相手に名乗るのを躊躇っていると、男が先に名前を言った。
「こっちが教えたんだから、聞かせてくれてもいいんじゃないか? おあいこだろ?」
気のいい奴に見え、ロックオンはつい答えてしまった。
「ニール・ディランディ。」
ロックオン、なんて名前を出せるはずもなく、とっさに出たのは本名だった。
まあ、彼の名前は特に何かに引っかかる訳じゃない。そこからソレスタルビーイングの事がバレる事はありえないのだから、問題はないのだ。
「ニール、ね。OK、覚えたぜ。」
「あんたの事は、ゲイリーでいいか?」
「ああ。」
ゲイリーは色々な質問をし、ロックオンも同じ質問を返した。
仕事は?という問いには、ゲイリーは便利屋だと答え、ロックオンはコンピューター会社の平社員だと答えた。
特に詮索されている感じはなかったし、話の内容はホントにどこにでもあるもので。
ロックオンは普通に会話を楽しんでいた。
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