novelD

□一番近くて一番遠い距離
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初めて見た時から惹かれていた


けどそれは言えない思い



互いの距離のもどかしさは今日も続く………









【一番近くて一番遠い距離】







「ラビ!待ちました!?」

正門の前に立っていたラビはそこ声に反応して声の方を見る。

「待ってないさ、アレン」

ラビのその言葉と共に周りからブーイングが起こる。

「えぇ?ラビ!今私と話してたでしょ!」

「貴女煩いわよ!ラビさんは私とこれからデートなの」

「何言ってるの!ラビは私と……」

ラビの周りにいる女子たちは一斉に叫ぶように言う。仕舞いには喧嘩越しに言葉を発する女子たちからラビは逃げるようにアレンの元に向かい、アレンの手を握る。そして女子たちに向かって

「みんな悪ぃ!俺はアレンと帰るんさ。じゃあな」

ええー!と高い声が正門に響いた。だがラビはそのままアレンの手を掴み走り出す。そんなラビをアレンはチラリと見た。


(相変わらずモテるのに……なんでデートとかしないんだろ…


……して欲しくはないけど……)


握られた手の熱さにアレンはドキドキする。


兄のように、小さな頃から慕っていたラビをアレンは何時しか恋愛感情を抱くようになっていた。




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