novelD
□princess heart
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「あ゙あ゙?」
怪訝そうな顔をする神田にラビはそっと外に出て扉を閉める。
「何でもないさ、ユウ。で、何?」
「何じゃねぇ……貴様がサカってねぇかブックマンが見てこいとか言いやがったから来たんだ」
「…………さ………流石ジジイ……」
顔を引き吊らせるラビに同じく顔を引き吊らせる神田。チャキ……と六幻を構える神田にラビは焦りながら後退る。
「ままま待つさユウ…」
「………」
「いや、し、シてねぇから!ホントにシてねぇから!」
「………フン、まあいい。明日はクロス国王が来るからな。あの気難しい王に嫌われたら即刻離婚とか言われるな」
ガーン……と槌で頭を叩かれたような衝撃に襲われ固まるラビに、してやったり……という表情を浮かべる神田。くるりと踵を返し、ラビに一言
「とっとと寝ろ」
と言って去って行った。ラビは何も言えず、そのまま立ち尽くしていた………
「はぁ……」
どれだけたったのだろう……ラビは扉を開き部屋に戻った。ベッドに近付くとアレンは既に寝ていて……ラビはアレンが起きないようにアレンの横に入った。
「……可愛いさ…」
チュッと額にキスをするラビ。
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