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□I grant……
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いろいろトリップしてたら、ティキに頭を叩かれた。いてぇさ……
「はいはい、見とれてない。本当は俺の仕事だったんだぜ?その子。けど前に担当してた奴が問題起こして、その処理をする羽目になったんだ。ついてないね」
笑うティキに俺は資料を見つめた。
「ま、2週間だけどね」
「……2週間…」
正直短いと思えた。まだ逢っていないがもっと一緒にいたいと思う。
「……まあ、そういう事だから、よろしく」
そう言ってティキは消えていった。俺は資料を読み、迷わずこの子の元に向かう。
「……待ってるさ、アレン……」
アレンは学生だから、朝は学校に行く。けどアレンの周りには誰もいない。白い髪と左目の傷に誰もがいい顔をしないからだ。そんな偏見、俺には馬鹿らしい……
一人歩くアレンの前に俺は立つ。アレンはびっくりして俺を見た。
「……あの……どなたですか?」
丁寧な喋り方さ……
「俺はラビ。天使さ!」
「………え?」
きょとんとするアレン。まあ、天使と言われ、はいそうですか……なんて言う奴は滅多にいない。だから俺は羽根を出してアレンにもう一度言う。
「俺は天使のラビさ、よろしくな、アレン」
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