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□おさななじみ
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「おぅ」
テーブルの上にはパン、サラダ、スクランブルエッグ、切り立てフルーツ。朝から立派な朝食がある。絶対アレンはいい奥さんになれるさ……って、もし奥さんになるなら俺の奥さんにならないかな。
フリフリレースのエプロンとか着て……
「…び…ラビ?」
「ぅおお!」
いろいろ考えてたら妄想してたようだ。アレンが不思議そうな顔で覗き込んでる。
「どうしました?」
「や……何でも……」
フリフリレースのエプロン着たアレンを妄想してました、なんて言えるか。絶対馬鹿にされる。だが……俺の貧相な考えはアレンにはお見通しのようで、椅子に座った瞬間にジーッと瞳を細めてみてきた。それは無言のプレッシャー……
「……ラビ」
「…何さ」
「隠し事なんかしないで言って下さい」
……バレバレですか。まあ長年幼なじみとして付き合ってたわけだし、こんな変化も気付かれてしまう。嬉しいような情けないような……
「てい」
「いて…」
額に激痛が走ったかと思えばアレンが不満そうに俺を見ていた。
「全く……ラビは何か考え出すとすぐその世界にいって……考える前にちゃんと言って下さいよ」
「……すんません……」
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