novelD
□last angel
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君を幸せに……
それが俺の仕事
でもこのままで本当にいいのだろうか………
【last angel】
俺はアレンを幸せにする。アレンの幸せは俺……そう思っているしそうだと信じていた。けど……たまたま人間界に降りてきたティキに言われたあの言葉。それが俺を苦しめていた
――人間の幸せって、結婚して子供作る事なんじゃないか?第一、お前とアレンじゃ寿命が違う――
ティキに言われた言葉………俺は今は人間だけど実際は天使だから。俺は姿形は老いを経験しても今の姿で蘇生する。でもアレンは違う……アレンは人間だから、歳を取りそのまま肉体は朽ち果てる。俺はアレンの側にいれてもいつまでもアレンといられないと実感していた。
いつまでもアレンといたいのに……
俺にはアレンさえいればいいんさ……
それなのに……
「……ラビ?」
呼ばれて顔をあげればそこにはいつものアレンの笑顔。クスクス笑いながら俺に弁当を差し出してきた。
「お昼、食べましょう」
「あ、あぁ」
ここは俺の部屋。理事長の孫っていったら勝手に用意してくれた。それどころかこの部屋には俺とアレン以外は近寄らない。
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