novelD
□last angel
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「お前には関係ないさ」
「……あっそ。まあいいけど、大天使から手紙預かったから」
「え?」
俺達を統括する大天使?何だろ……ティキが光の珠(手紙)を俺に渡すと立ち去っていく。冷やかしか?そう思いながら光を覗いて知った。そこには俺の悩みが全てある。俺はそれを見て、初めて感謝をした。
「ありがとさ…」
ぽつりと礼を言って俺は手元のパソコンを開く。そして手紙にあった事を実践した。そこに書いてあったのはアレンの借金返済方法、そして……アレンが幸せになれる方法。アレンには内緒にして俺はアレンが卒業するまでにこれをやり遂げ、アレンを幸せにする……そう誓った……
卒業式を終え、アレンは俺の所に来た。瞳から溢れ落ちる涙を気にする事もなく、柔らかに笑う。
「ラビ……ありがとう……僕、3年間凄く楽しかった。これもラビがいてくれたから」
そう言って笑うアレンの笑顔は眩しい。俺は立ち上がりそっとアレンを抱き締めた。
「卒業、おめでとう」
「はい」
笑って……俺にしがみつくアレン。アレンはこれからの事を何も知らない。そう、俺が用意した、アレンを幸せにする方法を……
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