novelD

□夢のような現実
6ページ/9ページ



「ら……ラビ…」

驚いてる驚いてる。これから……


『今の……なんでキスしたのですか?……まさかラビ…』

とか

『……今のキスは…どういう理由なんですか…』

とか言うはずさ。アレンは相変わらず目を見開いたまま、少し震えていた。これからアレンでも……



「ラビ……まさか…」

キタキタ!予想通りの台詞。そして俺の気持ちに気付け……






「…ご飯つぶが付いてたの、取ってくれたのですか?ありがとうございます」




……

……………

って、それだけさ?!?もっと他に言う事があるはず……

「慌てて食べて、付いているなんて、恥ずかしいです。でも取っていただき助かりましたラビ」

「………ぁ…あ…」

「ふふ、ラビってお兄さんみたいですね。そんなに僕が心配ですか?でもラビが兄なら僕も嬉しいですよ」

「……そう、さ…」


鈍感、天然もここまで来れば犯罪さ。これが計画的に俺を翻弄してるのなら構わないが……(アレンに俺の気持ちが知られてるから)けどアレンは本当に気付いてない。


はぁ……今日も駄目だったさ。ため息を付けばアレンは不思議そうな表情を浮かべて俺を見る。そんな顔しないで欲しくさ……



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ