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□yours voice,yours all
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気持ちが不安定なんだ君がいないと
会えない時間が余計なものを連れてくるから……
【yours voice,yourrs all】
ほとんどの人が眠りについた夜中2時を過ぎたころ……ラビのゴーレムに通信が入った。眠っていたラビはそれに気付いてゴーレムを引き寄せる。そこから聞こえた声は……
『………ラビ…』
「アレン?どうしたんさ?」
それはラビの愛しい愛しい恋人の声……眠いがラビはそれを悟られないようにいつも通り話をする。
『……ごめんなさい、寝てましたよね?』
「いんや、寝てないさ。いつものように本読んでた。」
『……そ、ですか。よかった……』
「うん……で、どうしたんさ?アレン。任務がうまくいってないんか?」
ラビの言葉にアレンは少し沈黙をする。その沈黙の中から何か音が聞こえてきた。心地よい音楽……
「いい曲さね、それ」
『えっ?あ、近くのバーから聴こえる歌ですね……微かですが聴こえるんですね』
「あぁ、聴こえるさ……なんだか一緒にいるようさね……」
『はい……』
少しだけアレンの声が和らいだ。
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