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□struggle〜前編〜
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「ユウ、おはようさ〜」
「朝から煩い」
神田に抱きつくラビをあっさりと振り払い、神田は蕎麦を注文する。
「なんだよ、ユウ。抱きつくくらい別にいいじゃないさ…ケチさね、ユウ」
「…一辺殺すぞ…」
「怖いなあ、あ、アレンじゃん、おはようさ〜」
アレンを見つけたラビは一目散にアレンに抱きついた。それにアレンは焦る。
「ら、ラビ…」
「あ〜、やっぱアレンの抱きごこちはいいさね〜」
ニコニコするラビにアレンは何も言えない。こんな人前で…という顔をしていたがそれもラビには伝わらない。アレンはなんとか抜け出そうとするが上手くいかない。するとラビから離れていった。
「アレン、ご飯食べよ?」
「……はい…」
気が済んだようでラビはもうアレンには抱きつかない。それどころか…
「ユウ、また蕎麦食べてるんさ?たまには違うモンにしたらどうさ」
「………」
「俺のオムライスとかさ、これも美味いさ、なあ、アレン」
「えっ…ええ…」
「な、な、ユウ」
「煩え」
「ヒドッ…そんな言い方ねえさ」
アレンの前でラビはずっと神田と話していた。アレンはそれが辛くて仕方ない。
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