novelA

□特別
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貴方の瞳に映して欲しい


僕だけを映して欲しい


僕は貴方だけを見つめているのだから……









【特別】






その日のアレンはすこぶる不機嫌だった。大好きなジェリーの料理も食べたし、仲良しのリナリーともお茶したし……傍目にはわからない。だがアレンは不機嫌だった。

「…………」

笑顔でラビと話しているアレンに神田は無表情でアレンを見る。二人が付き合っているのは目の前のラビとリナリー以外は知らない。そんなラビとアレンが話しているのだから本来なら神田の方が不機嫌になりそうだが……

「………」

無言で手持ちの湯呑み茶碗を持ち、一口飲む。そうして再びアレンを見れば、ラビはアレンと肩を組んで話していた。

「もお、重たいですよ、ラビ」

「あはは〜!まあまあ。アレンはまだまだ可愛いさ」

「可愛くありません!」

プイ…横を見るアレンが面白くてラビはアレンの頬をつつく。

「…………」

仲の良い二人に神田はただ苦笑するしかなかった。もう一口お茶を飲む。

「……神田…」

「………あ?」

「………何か言いたそうですね」

ラビに肩を組まれながらアレンは神田を見る。


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