novelA
□黒曜石の想い
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それは証
それは約束
それはお前への思い
【黒曜石の想い】
任務を終え、神田はコムイの元にいた。
「……また外れだ」
「そうか、それはご苦労様」
疲れた顔をしながら笑うコムイに神田は瞳を細めた。そして無言で立ち上がると、コムイは思い出したように神田に声を掛ける。
「そうそう、アレンくんも帰って来てるよ」
「………」
コムイの言葉に神田はそのまま部屋を出た。そして自室に着きベッドに座る。
「……」
ふぅ…小さくため息をつけば、部屋の静寂を破る音が響いた。
「神田、いますか?」
「………ああ」
小さく返事をして扉を開けば、屈託のない笑顔を見せるアレンが立っていた。
「任務、お疲れ様でした」
「……入れ、モヤシ」
「モヤシじゃな………え?神田?」
神田の言葉にアレンは瞳を大きく開いて神田を見る。何故なら……
「……入ってよろしいのですか?」
「当たり前だ。早く入れ」
「は、はい!」
神田の機嫌を損ねない内に神田に従おう……そう思ったアレンは急いで部屋に入る。それを見て神田は扉を閉め、鍵を掛けた。
「……今日はどうしたのですか?神田」
「……何がだ」
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