novelA
□nimble
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俺はそっとアレンの肩を掴み、俺の方を向かせる。真っ赤なアレンは視線を反らせようとするが俺はそうしないようににっこり笑って
「一緒に行くさ」
と一言。それにアレンは、えっ?と短い言葉を発した。そして更に赤くなってブンブン頭を振る。
「いっ、いいです!だだだ、大丈夫で…」
「ホントさ?」
「!うっ…」
15にもなって1人でトイレ行けないなんていうのが恥ずかしくてアレンは強がるけど…嘘がバレバレ。現にこう詰め寄ると黙り込んじゃって…可愛いさ
ここでちょっと悪戯心が湧いてきた……けどそれを悟られないようにさっきより笑って俺はアレンを抱き締めたまま起き上がる。
「俺も行きたいから一緒に行くさ」
「…あ……ぅ…」
「行かないのさ?」
そっとアレンから離れてブーツを履くとアレンは俺の腕を掴んで
「ぼ、僕も行きます!」
なんて可愛い声出してきた。よし、先ずは一緒に行く事に成功。
暗い廊下を二人で歩く。アレンは少しびくびくしていてさっきから俺の腕を抱き締めている。そんな可愛い行動一つ一つが俺の心を掴んで離さないのだとアレンはわかっているのだろうか…
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