novelA
□その瞳に映るため
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「……綺麗な街…」
ポツリと呟くアレンの後ろから声がかかる。だがそれはティキではなく……
「……俺と遊ぶ?アレン」
「!!」
ティキではない声にアレンははっとして振り返る。視線の先には……
「………ラビ…」
「おっひさ〜、元気してたさ?アレン」
にっこり笑って近付いてくるラビをアレンは睨み付けた。
「……なんでここにいるんですか……」
「あ?そりゃ、イノセンスの噂あるトコにいきゃアレンに逢えるかなって」
ニッと笑うラビにアレンは更に睨み付ける。そんなアレンにラビは笑顔を絶やさず近付いてきた。あと2・3歩で触れられる所まで来てラビは止まる。
「……」
「ま、冗談はさておき……あの街を襲うつもりさ?アレン」
「……聞いていたのならわざわざ聞く必要はないでしょう」
苦笑しながらアレンはため息をつくとラビはふと街を見つめた。
「…遊ぶなら、俺と遊ぶさ?アレン」
「え?」
「無抵抗な街の人間よりは張り合いあるっしょ」
「……」
笑いながら言うラビにアレンは何となく嫌な予感を感じていた。そしてそれは現実のものとなる。
「アレンの遊びに付き合うから……その後は俺の遊びに付き合ってくれるさ?」
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