novelA
□少しだけ……
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(ラビ、帰っているんだ……逢いに行こう…)
そう思うとアレンはいつも以上に早く食べ、ラビの部屋に向かった……
コンコン
「ラビ?みえますか?」
何回か扉を叩くが反応がない。アレンは思い切ってノブに手を伸ばすと、ノブが回った。驚きながらも扉を開いて覗けば本と資料でよく見えない。
「……えっと……失礼しまぁす…」
一言断って中に入る。そうして慣れ親しんだベッドに近付くと、そこには静かな寝息を立てたラビが眠っていた。
ラビが眠っているのを見てアレンはベッドの端に座る。ベッドが軋むがラビは全く起きなかった。
「……疲れたのかな」
任務明けで疲れているであろうラビをアレンはぼんやりと見ていた。普段、余りアレンの前では寝ないラビ。そんなラビの寝顔にアレンはくすりと笑ってラビの髪に触れた。
「……お疲れ様です、ラビ」
そっと囁いてラビの髪から手を離す。
「………やっぱり……ラビ、カッコいい……」
自他共に認める女好きのラビ。実際人気もあり優しいラビが選んだのは同じ男であるアレン……その事を不安に思えば思うほど、ラビはアレンに優しく接してきた。
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