novelB


□serious matter
2ページ/10ページ


「うーん、まだ作製途中だからまだ完全な薬じゃないんだよね」

それでも十分危険さ……苦笑するリナリーを他所にコムイはニコニコ笑ってるだけ。

「ま、ちょっと記憶が曖昧なようだね、ラビ。2〜3日は安静にしておくんだよ」

「……へ〜い」

コムイの薬はヤバいが俺が間違えちまったのだから文句は言えない。苦笑しているとコムイとリナリーはそのまま出ていく。どうやら気を使ってくれたようさ……



今だ泣いているアレンの頭をまた撫でるとアレンは涙で濡れた瞳を俺に向けてきた。

「も、大丈夫だから泣くなさ……アレン」

「………ばからび…」

「……はい」

「……本当に心配したんですから……任務から帰ってきたらラビは意識不明なんて言われて……3日も眠ってたんですよ、貴方は」

言ってまた泣き出すアレン。もう大丈夫だからさ……泣かないで…

「………あー、ごめんさ……」

「……ごめんじゃないです」

………確かに、ごめんなんて言葉じゃ足りないさ。でもそれしか言えないし……それが顔に出ていたのか、アレンは苦笑して俺の手に頬を擦り寄らせてきた。アレンの頬が暖かい。

「……これからはちゃんと確認して下さいね」



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ