銀魂

沖神『手を繋ごッ』
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沖田目線。




「お化け屋敷アル!!」

ここは大江戸デパート。何でこんなところに居るかって言うと神楽がいきたいっていいだしたから…
なんか買いたいものがあったらしい。なぜかそこで巡回(サボり)中の俺は連れ出された。
そして、買い物を終えたらしく帰ろうと歩いていたら、特設会場のお化け屋敷の前で立ち止まった。


「そーだなァ。」


関心の無さそうな返事に、不服そうに俺を見た。


「…」


「行ってみますかィ?」


「…うん!」


中へ入ってチケットを買った。



中は効果音も流れていて温度も低い。なかなかカンジがでている。
そんなことを思っていたら、服の袖をきゅっとつままれた。


「…怖い?」


俺の服をつかみ、明らかに目が強張っている神楽にわざと聞いてみる。


「こ、こわくないアル。」


そー言うと思った。
意地っ張りなところもかわいーなー…とか思いながら前に進む。

たまにカサカサっという音がして、それにいちいちビクビクする神楽が可愛くて。
いつの間にかつないでいた手を握り返してみた。


そしたら突然、


『…せんかのう?』


と、後ろから声がした。


ゆっくりと振り返ると、白い着物を着たおばあさんが
『あの先までおぶってくれんかのう…?』
と言ってきた。

お化け屋敷らしいなァ、とか思いながら無視して歩いた。


「そ、そーごッ。お婆さんおぶってってッッ…」


パニくってる神楽に


「そーだねェ。」


と答え、止まらず進む。

すると、お婆さんの声がいきなり低くなって
『あの世までつれてってやろうと思ったのにぃ…!!!』
といいながら追いかけてきた。


当然逃げる。


「ギャーっっ!!いやアル〜っっ!!」


お婆さんよりも声でかくね?…ってくらい大きな声で叫びながら神楽は俺の手を引っ張って走った。
その間、いきなり首つったおっさんが落ちてきたり、壁から手が出てきたりした。神楽は、泣き叫びながらおっさんを殴り飛ばし、壁を壊して出口へ向かった。





外へ走り出ると、明るくなったおかげで神楽の顔がはっきり見えた。
目には涙、息は切れぎれ。

そんなにこわかったか?聞くと


「こわかったァル…(泣)」


と俺の腕を握る力を少し強めてくる。


「俺は面白かった…。」


とつぶやいた。


それから、ジュースを飲んでデパートをでた。


歩きながら、


「恐いのに、なんではいったんでィ?」


と聞くと

「そーごと手繋ぎたかったのョ…///」


と、いつに泣く素直な返答が返ってきた。

いつもは恥ずかしがって手なんか繋ぎたがらないくせに…

可愛いところもあるんだな、なんて思った。


ツンとでこピンをして、今度は俺から手を握り


「帰ろーぜィ。」

俺はそう言って、神楽の手を引っ張った。

ちょっと顔を赤くしながらも、手を握りかえしてきて、その小さな手が妙に愛おしく感じれられて…


「神楽ァ、」


「んー?なにアル?」


「かわいい。」


「買ーΣな……///」


ちょっと立ち止まって神楽の額に軽くキスをする。
手を額にやって、顔を赤くする神楽がほんとに愛おしい。


「手ぐらいいつでも繋いでやらァ。」


そういってまた歩き出した。






ぉゎり。









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