小ネタ

□夢ネタ3
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とある高級住宅街に、狙っているお宝があるという話。
下見として、ルパンと次元は住宅街をウロウロします。

「い〜ぃ天気よね」

「俺は暑い」

「…それは全身真っ黒だからでしょ」

何だかんだと騒ぎ合い、楽しそうに笑いながら坂を上ると―…

「…あれま?」

「何だ?」

そこにうつ伏せで倒れていたのは、リュックを背負った一人の男性でした。
傍らには心配そうに狼狽える、ラブラドール・レトリバーの姿もあります。

「お〜い、兄さん。大丈夫かぁ?」

「…とは思えねえな」

ユサユサと身体を揺すり仰向けにひっくり返しますが反応はなく、完全に男性は気を失っていました。
熱も相当あるのか、顔は真っ赤です。

「さ…撮影…」

「きゅ〜…」

「撮影?」

そして男性のうわ言と犬の鳴き声を隣にしゃがみ込んで聞いたルパンは、その内容に眉を寄せました。
この男性と犬に、どこか見覚えがあったのです。

「誰だっけなぁ…」

「何だ。知り合いか?」

「いんや。そんなのじゃなくって―……でもどっかで見たのよねぇ」

う〜ん…と首をかしげ、必死に思い出そうとするルパンを見ていると、次元の足に何かの感触が。
目線を下にやれば、犬がスラックスの裾を噛み、引っ張っているではないですか。

「…ワン公。ご主人が病気だってのに、随分と気楽じゃねえか。お前さんの名前は何て言うんだ?」

ガシガシと乱暴に頭を撫で回すと、犬はますます喜んで次元にじゃれつきます。
そして次元も、満更ではない様子で遊んでやります。

「ちょっと次元ちゃん!俺が真剣に思い出そうとしてるのに、何を犬と遊んで……ん?次元?…次元……大介?」

「どうした?」

「思い出したぁ!」

ビシィ!と次元と犬を指で示したかと思えば、急にルパンは嬉しそうに笑って犬の首元に抱き付き

こう叫んだのです。

「お前!お前、アレだろ!?ぽち◎まの旅犬、ダイスケだろ!」

「…ダイスケぇ…?」

(※知らない方のために説明しよう!
『ぽ◎たま』とは様々な面白い特技などを持つペットを紹介する番組である!
そして面白ペットを探すコーナーの一つとして、お兄さんと旅犬のダイスケ君がコンビを組み、日本全国を旅して回っているのだ!)

名前を呼ばれた事が嬉しいのか、ダイスケは尻尾をブンブンと振ってルパンの顔を舐め回します。
その隣では次元が何とも微妙な顔でその様子を見ていました。
それもそのはず。
気楽で能天気だと思った犬が、自分と同じ名前なのですから。
その心中は複雑でしょう。

「そうか…撮影に向かう途中に倒れたんだな。…よし!俺が一肌脱いじゃおう!」

「は?」

言うが早いか、いきなり変装を始めるルパン。
その間に救急車を呼び、男性は病院へと搬送されて行きました。

そして―…


「じゃ〜ん!完成!」

倒れていた男性に変装したルパンは、満足そうに歯を見せて笑います。
ダイスケはそれを見て、外見は相棒のお兄さんなのに匂いが違うので目を白黒させていました。

「撮影しなきゃ番組も放送出来ないでしょ?俺、この番組好きだもん。良し!行くぞ、ダイスケ!」

「わん!」

「お…おい!ルパン!下見はどうするんだ!」

「夜!」

そう言ってルパンと犬のダイスケは、撮影現場へと共に走り出してしまいました…。


そして夕方。

「お待たせ〜、次元ちゃん!」

「わん!」

「…どうして、犬がまだ一緒なんだ?」

フィアット内部で寝ながら待っていた次元の元へ、ようやく撮影を終えたルパンが戻って来ました。
…何故かダイスケも共に。

「やっぱり本物の相棒の傍が良いでしょ?今から内緒で病院に連れてってやろうと思って」

「…好きにしやがれ」

「んふふ♪ありがと、次元ちゃん」

ここまできたら、『どうにでもしろ』となげやりな思考の次元。
アクセルを踏み込みエンジンを吹かすと、勢い良く飛び出します。
後部座席ではルパンとダイスケが、友情を育みながら遊んでいました。

すると突然、リュックの中で携帯電話が鳴り出したのです。
相手は番組のスタッフ。
どうやらまだ撮影出来てない箇所があったらしく…。

「次元!戻るぜ!」

「もう本当にどうとでもしやがれ!」

タイヤを鳴らしながらUターンし、フィアットはますます勢い良く走って行くのでした。



本来の目的を忘れているルパン…。
頑張れ次元!
次元大介 vs 犬のダイスケ!?(笑)
相棒の危機だ!

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