人類最母の人間最優

□平
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『潤』



「なんだ?母さん」


『話があるの。

付き合ってもらってもいいかしら?』



「ああ。喜んで。」


あれから、私と潤は一緒に住むことにしま
した。


と、言っても、潤はめったに帰ってこられない
みたいですわ。





家で、裏世界のことや潤のことについて
教えてもらった。




まあ、だからといってどうもしませんが。



『…潤、おいで』



ぽんぽん、と膝を叩いて誘導した。



潤も大人しく頭を膝に乗せる。



所謂膝枕の体制になった。



『…ふふ。』




なんだか、幸せな気分になる。



「…で、話って?」





『私のこと、なんですけどね…』




言いながら、潤の髪の毛を触る。




サラサラだ。




触り心地がよく、気持ちいい。



「…ん」



潤も心なしか気持ちよさそうだ。




『まあ、単刀直入に言うと、私は異世界から
来たようです。』




「あー…そんな気もしてたけどな…」




『私の元の世界で…異世界転送装置とかいう
くだらないものを作った人がいやがりまして
ですね…』



「…(汗(怒ってるのか…?)」





『で、私がリーダーを務めさせていただいてる

「色彩」という組織…ちなみに全員で7名なん
ですが…

まあ、数多くある組織の中でも頂点に君臨
しておりましたわ。

所謂ストッパーというものでして…

毎日毎日争いが絶えませんので、かなり
忙しく…。

…そこらへんは省いて、とにかく処理しようと
したところで異世界転送装置で飛ばされて
しまいまして…



で、今に至る、というわけです。』




「そうだったのか…」




『まあ、そのおかげで潤にも会えましたし、
いいのかもいれませんね。

向こうに置いてきた仲間は心配ですが…』



「仲間、か」





『ええ。


もうすぐ追いかけてきそうな予感がしますけど
ね。』






「そうか…」




『…ふふ。潤可愛いです。』





「そう、か?」




『ええ。可愛い可愛い娘です。』




「あたしにとっては愛しい愛しい母親だ。」




『そうですか。』





「ああ。



でも、あたし嫁がいるんだよなー」





『…?嫁、ですか?』







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