烏の群れの中で

□正セッター
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「どォだァらっきょう君!試合で見てみろって言ったろ!?」


通常運転に戻った日向は順調に速攻を使い、得点を稼いでいた。


『青城としてはあの影山が日向に合わせてるってとこにも驚いてるんでしょうかね』
「それはわからないけど、二人の速攻が青城に通じてるのは確かだよね」
『速攻もそうですけど…』


やっぱりパワーはすごい龍。
周りが思ってるより冷静だし。

月島はやっぱり高いだけあるよね。
後、龍と違っていつも冷静でどこに来るのかよく読んでる。
これでパワーがつけば嬉しい。

それと…
穴の多い守備をカバーできる大地さん。
コートにいてくれるだけで安心できます。


ななしがノートに記入している間にセットを取り返し
コートにいたメンバーが一度戻ってくる。


「おっしゃああ!このまま最終セットも獲るぜええ!」


「…むこうに、影山みたいなサーブ打つ奴居なくて助かったな…」
「…ああ…ウチはお世辞のもレシーブ良いとは言えないからな…」


『スガさん大地さん油断っ』
「油断ダメです」

「なんだ二人して?」


「たぶん…ですけど…向こうのセッター正セッターじゃないです」
『たぶんっていうか絶対です』

「「えっ!?」」


知ってる顔が一人足りない…。
というか、一番会いたくない人がいない。



「アララッ、1セット取られちゃったんですか!」


「「「及川さ〜ん!!」」」


女子たちの歓声の先にいる優男。


「及川さん…超攻撃的セッターで攻撃もチームでトップクラスだと思います。」


月島以上に性格が悪い。
っていうことも付けたていたけど…

やっぱり影山の中学の先輩だよね。


「やっほートビオちゃん久しぶり〜育ったね〜…元気に“王様”やってる〜?」



「…サーブとブロックはあの人を見て覚えました。」


なるほど。
だからサーブが似てるなって思ったんだ。
そんなことより、影山を見るついでに私も見られた気がした…


「ななしあの人と知り合いなのか?」
『いえ…知り合いっというほどではないです。…青城の主将なのでなんとなく…』
「ふーん、そう?」

『そ、そんなことより主将が入るとこっちがピンチになります。』

最終セット。
なんとしてでも取ってほしい!

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