小説

□After Party!
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お祭り騒ぎの過ぎ去った深夜。
ふと意識が浮上して、長椅子からむくりと起き上がった。

周りを見回すと新八と神楽が俺の布団を掛けて寝ている。ババアが掛けていったんだろう。時計は午前2時前というところ。
テーブルの上や床には、皿やらコップやら食べ残しやらが散らかっている。

明日片付けをするのは面倒だが、飾り付けや食べ物なんかを、なんだか頑張って用意してくれたらしいあいつらの得意満面な顔は、柄にもなくかわいいなあとむず痒いような思いがあって。まあ、しゃあねえかと思う。

長椅子の下に、いつの間にか持つことになっていた携帯が転がっていた。見ると土方からメールが入っている。時間は一時間ほど前だ。

「仕事終わった。そっちは楽しくやってるか」

そう一言だけ。

一応互いの誕生日というものは知っているが、別に二人きりで祝うような可愛らしい感じでもない。
それに、こっちで何かやってくれるらしいと言ったし、こいつも夜まで仕事だと言っていたから、特に何も約束はしなかった。

けれど届いていたメール。

一言とはいえ、携帯を取り出して、文を打って送信ボタンを押すには、きっと何らか考えたはずで。

土方も、新八も、神楽も、みんなも。

自分がいない場所で、自分のことを想ってくれる人がいるんだと。

先生が拾ってくれて、生きてきて、そういう繋がりの中にもう、いるんだと。

そういうことを不意に実感すると、どうしようもなく泣きたいような、思いきり笑いたいような気持ちになる。

「……ったく」

そんな気持ちにさせた責任を取れということで、会いに行くとしようか。


end.


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