小説家になろう 短編群
□letter
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「ーったく、何でこんな暑苦しいときに・・・掃除なんだ?!」
新一が毒づいた。
「新一が掃除していないからでしょ?!」
蘭が新一の呟きに突っ込んだ。
「あんなガキの姿でしろってか?!」
半ば逆ギレである。
「一つの部屋ぐらいは掃除できるでしょ?!」
この二人の凄い事。
言い合いながらちゃんと手は動いている。
「何でこんな・・・」
と新一は体制を変え本棚にもたれた―――――時だった。
かん
ガアアン!!
「痛ってえーーっ!!」
上から落ちてきた四角い缶は見事に新一の頭に直撃した。
「そこでサボってるからよ」
蘭に軽くあしらわれた。
「ひっでえいいぐせ・・・ん?何だこりゃあ?」
新一は新一の頭に直撃した衝撃で開いた缶の中身を見て、頭に疑問符を浮かべた。
「手紙・・・?」
便箋には少しきたない字で“未来の俺へ”と書かれていた。
他にも7通ほどあるみたいだが他も同じ類(たぐ)いだった。
「あ、懐かしい。確かさ・・・・・・・・・・・・・・」
*