シンドリア学園

□僕らの放課後!!
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本日の授業を終えるチャイムがなった。

クラスメイトがざわつく中、アリババは周りと挨拶を交わしながら一目散に校門へと向かった。

玄関を出て見えるのは、赤色と青色。中等部のモルジアナと初等部のアラジンだ。ちなみに、アリババは同じ学園の高等部に在籍している。



アリババが通うこのシンドリア学園は初等部から高等部まである国内有数のマンモス校だ。

しかし、一貫校だからと言ってアリババ達のようにそれぞれ違う学年がこの様に揃うのも珍しいのだが…。

そのことについて、この場では割愛させてもらう。



「ごめん。待ったか?!」



アリババが走りながら聞けば、二人は首を横にふって否定した。

その事にアリババは一先ず安堵の息を一つ。



「安心しておくれよ、アリババ君。僕達も今来たばかりさ。ね、モルさん」

「はい、ですからアリババさん。息を整えて下さい」



そう言ってくれた後輩の二人に感謝の言葉を言いながらアリババはモルジアナの言葉通り、息を整えた。





「じゃ、アリババ君も元気になったことだし、今日は何処に行こうか?」

「この前は駄菓子屋でしたっけ」



放課後、こうして何処かに寄り道するのがこの三人の日常である。

アリババとモルジアナは部活に所属している為、寄り道出来ない日もあるが。



「あ、そう言えば駅前に新しいたい焼き屋が出来たんだと。行ってみねぇ?」

「たい焼き?チョコ味あるかなぁ!!」



食べ物には直ぐ様食らいつくアラジン。実は寄り道の大半は食べ物関係の店である事に三人は気付いていない。



「モルジアナは?何処か行きたい場所あるか?」

「いえ、特にありません」



「じゃ、決まりだ」とアリババが言った途端、アラジンが早く行こうと駆け出す。
それに苦笑いを溢してアリババとモルジアナはアラジンを追いかけた。










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